- 勉強に休憩って必要?
- どのくらいの頻度でとればいいの?
- 休憩時間はなにをしてもいいの?
休憩時間の過ごし方で悩んでいる人をよくみかけます。
そもそも「わたしには休憩時間はいりません」と豪語する人もみかけます。
先に結論を言います。
休憩時間は勉強をするのに必要不可欠で、過ごし方によって勉強効率も大きく向上します。
なぜなら脳が記憶を行うタイミングは勉強をしているタイミングではなく、勉強を行っていない時間・・・つまり休憩時間だからです。
この記事では「休憩時間の必要性」「休憩の頻度・時間」「オススメの過ごし方」などについて解説しています。
記事を読むメリット
- 休憩時間をうまく過ごせるようになり勉強効率があがる
- ムリなく長期的に勉強を続けることができる
- 勉強した内容の記憶量が増加する
一生懸命な人ほど休憩時間を不要だという人が多いです。
それは、「休憩=サボっている」という認識があるからです。
しかし「休憩する」という行為は決してサボる行為ではありません。
むしろ休憩時間は最大の学びの時間だといわれることもあるほどです。
効率よい勉強ライフを送るために記事を読み進めてみてください。
休憩時間の必要性
休憩時間は必要不可欠
勉強において休憩は重要な役割を担っています。
仮に休憩時間をとらずに勉強するとどうなるでしょうか?
下記に休憩をとらずに勉強するデメリットを記しています。
- 脳に疲労が溜まる
- 集中力が低下する
- 記憶力が低下する
休憩をとらずに勉強することは、あきらかに学習効率をさげます。
休憩をしないとストレスもたまりますので、長期的な学習観点からみても休憩はとるべきです。
カーレースに例えてみます。
短い距離のレースであれば休むことなく車は走り続けてスピードを競います。
しかし、長い距離のレースになると定期的なメンテナンスが必要となります。
仮にメンテナンスをとらなかったらタイヤが消耗しスピードが思うように出なくなり、クラッシュのリスクも増加します。
「勉強」は「長距離レース」に似ており、休憩しないと集中力低下(スピードダウン)、勉強離脱(クラッシュ)を起こす原因となります。
長距離レース同様に、勉強には定期的な休憩が必要不可欠だということです。
記憶は休憩時間に行われている
脳は勉強中には勉強内容を理解しようと働き、休憩時間に勉強内容を記憶しようと働きます。
マウスで行った面白い実験があります。
- 迷路に隠されたチョコレートをマウスに探させる
- マウスは1日3回迷路に挑戦できる
- 迷路に再挑戦できるまでの時間をマウスごとに分ける
- 迷路の構造・チョコレートの位置は毎回定位置
1度チョコレートにたどり着き、迷路構造・チョコレートの位置を覚えれば次回以降もチョコレートにたどり着けますが、結果はおもしろいことになりました。
すぐに再挑戦できるマウス | 当日中に再度チョコレートにたどり着く確率が高かった(短期記憶力が高かった) |
時間をあけて再挑戦するマウス | 翌日以降、再度チョコレートにたどり着く確率が高かった(長期記憶力が高かった) |
当日の記憶力はすぐに再挑戦したマウスのほうが高くなりましたが、翌日以降になると休憩を挟んだマウスのほうが記憶力が高くなるということがわかりました。
類似した実験を人間でも行いましたが、その結果も同じような結果がでました。
このように休憩を挟みながらのほうが長期的な記憶力が高まることが数々の実験から証明されています。
どのくらいの頻度・時間が必要か
【頻度】30~90分に1回程度
休憩頻度は約30分に1回とることを推奨します。
学習内容によっては休憩しづらいこともあると思いますが、長くても90分までとして休憩をとるようにしてください。
90分という理由は、90分が人の集中できる限界とされている時間だからです。
90分以上勉強しても勉強効率は落ちていく一方ですので、長くなる場合は無理せず学習内容を分散させるようにしてください。
私が推奨するのは25分勉強+5分休憩を繰り返すポモドーロ勉強法です。
ポモドーロ勉強法に関する記事はコチラからご覧ください。
【時間】1回5~10分程度
休憩時間は5~10分くらいがオススメです。
15分以上休憩すると気持ちが切れてしまう可能性があります。
1度に長い休憩時間をとるより、短い休憩時間をこまめにとったほうが記憶力も高まります。
休憩時間にしないほうがいいこと
勉強
基本になりますが、休憩中に勉強のことを考えるのはよくありません。
休憩中に必要なのは脳をしっかりリラックスさせることです。
勉強のことであったり、深く思考することはリラックスとは反対の位置づけとなる行為です。
気持ちはわかりますが、リラックスすることによって記憶力が高まると思って割り切ってください。
スマホ
スマホは一見リラックスできそうですが、できることならば使わないほうがいいです。
休憩中にスマホを使用することでのデメリットは下記2点です。
- 誘惑が多く必要以上に休憩時間をとってしまうリスクがある
- 視覚からの情報量が多いため脳が休まらない
わたしも5分のつもりでスマホゲームをして、30分も休憩してしまった経験があります。
オススメの過ごし方
瞑想
効果
- 脳の疲労を大幅に回復
- 集中力アップ
- 記憶力アップ
- ストレス軽減
瞑想は視覚情報を遮断するため脳の疲労が大幅に回復し、消費した集中力も回復します。
(脳に与えられる情報の8~9割が視覚情報)
また思考も断つため脳がリラックス状態になり、記憶力の向上にも効果があります。
瞑想方法
- 椅子or床に姿勢よく座る
- 手は自然に膝の上に置き、目を瞑る
- 呼吸に意識を集中する(鼻呼吸がオススメ)
- 時間までそのまま呼吸に注目したまま過ごす
自然の中で過ごす
効果
- 集中力アップ
- ストレス緩和効果
- リフレッシュ効果
自然に触れることで集中力がアップします。
イリノイ大学の実験では自然の中で集中力が必要とされるテストを行ったところ、普段より2倍の集中力が確認できたという結果がでました。
驚くべきことに自然の力で向上した集中力は1週間向上したままであったことがわかっています。
週1回ほど自然に触れるだけで効果はテキメンですので、近くに公園などがあるならばベンチに座って自然を感じながら過ごすのもいいでしょう。
また屋外へ移動することにより、リフレッシュ効果も期待できます。
直接自然に触れ合わなくても、写真や動画でも効果が確認されています。
近くに自然がない場合は試してみてください。
かわいい動物を見て過ごす
効果
- 集中力持続効果
- ストレス緩和効果
かわいい動物を見ることで集中力が持続的に高まることが確認されています。
かわいい動物というのは主観が混じりますので、自分が最もかわいいと思う動物を見るのがオススメです。
直接的でなくても写真や動画でも効果が確認されていますので手軽に行うことができます。
散歩
効果
- 集中力アップ
- リフレッシュ効果大
- 脳の疲労軽減
- ストレス軽減
天気がよいなら散歩もオススメです。
散歩をすることで集中力が高まり大きなリフレッシュ効果が得られることが、イギリスのエセックス大学の研究によってわかりました。
ウォーキングマシンでただ歩いているだけの人と比較しても大きなリフレッシュ効果が確認できたそうです。
さらに散歩する場所が自然の中であればさらに効果が高くなるという結果がでました。
まとめ
- 休憩をとることで集中力と記憶力が高まる
- 休憩頻度は30~90分に1回程度
- 休憩時間は5~10分程度
- 休憩中はしっかりリラックスすることが大切
勉強方法を学びたいという人は多くいますが、休憩方法を学びたいという人は滅多にいません。
しかし休憩は最大の学び時間といわれることがあるほど重要な要素です。
効率よく勉強している人は例外なく休憩時間をうまく活用できています。
休憩時間が最大の学びの時間となるように自分の休憩方法を見直してみてください。