- 教科書を覚えるのが苦手
- 暗記するのにコツはないの?
- 暗記は時間をかけてやるしかないの?
暗記学習をするのにオススメの学習方法があります。
それは「想起学習」です。
なぜなら「想起学習」は、勉強内容を脳に記憶させるのに最も効果的な方法だからです。
スタディノオトでは「想起学習の概要」や「実践方法」について解説しています。
記事を読むメリット
- 「想起学習」についての知識を得られる
- 記憶力が向上する勉強方法が学べる
- 暗記問題に強くなる
「想起学習」とは、脳を活性化させることで記憶力を向上させる勉強方法です。
学習をアクティブ・ラーニング化させる効果もありますので積極的に取り入れてください。
アクティブ・ラーニングについてはコチラ⇩
-
スタディノオト~Study Note~ 結果が残せる!勉強方法
【完全版】脳を最大限に活かす勉強方法「アクティブ・ラーニング」を解説
2023/9/28
勉強効率を最大限にあげたい人にオススメの勉強方法があります。 それは「アクティブ・ラーニング」と呼ばれる勉強方法です。 アクティブ・ラーニングとは、総じていうと『すべての学習の基礎となる最も効果の高い ...
「想起」とは
思い出すこと
「想起」を簡単に言い換えると「思い出す」と言い換えることができます。
「想起学習」とは「思い出す」行為を学習内容に取り入れた学習方法です。
「思い出す」といいますので、「想起学習」は情報を脳から出す「アウトプット学習」といえます。
学習の基本
学習方法には大きく分けてインプット学習と、アウトプット学習があります。
脳に情報を入れるインプット学習と、脳から情報を出すアウトプット学習はどのくらいの割合で行えばいいと思いますか?
結論はインプット3割、アウトプット7割です。
インプットに費やした時間の倍以上の時間、アウトプットに費やす「3:7」のバランスが学習の黄金比とされてます。
コロンビア大学である実験がありました。
コロンビア大学実験内容
- 9~14歳の100名以上を対象
- 人名年鑑に載っている人物プロフィールを9分間で記憶させる
- インプットとアウトプットに費やす割合を変化させて別のプロフィールを記憶させる
- 最も記憶力が高かったインプットとアウトプットの割合を調査
全体結果は約40%をインプットに費やしたグループが最も記憶力が高いということがわかりました。
また面白いことに年齢があがるほどインプットに費やす時間が少なくても記憶力が高まったようで、14歳にもなると30%程度のインプット時間がベストでした。
この実験結果からも想起学習の効果の高さがわかります。
慣れないうちはインプット時間は40%程度にして、慣れてきたら30%程度にするといいでしょう。
学習時間 | インプット時間 |
---|---|
1時間 | 20~25分 |
2時間 | 35~50分 |
3時間 | 55~70分 |
「想起学習」の効果
記憶力が向上する
なにかを思い出そうとするとき、思い出すのに苦労するほど脳は活性化します。
ふり返ってみてみてください。
日常でも思い出すのに苦労したものほど強く記憶に刻まれていませんか?
思い出すのに苦労するほど「思い出すんだ!」と脳は必至に働きますので、その影響です。
読めないほど汚く書いたノートほど記憶力が向上したというおもしろい実験データまであります。
「想起学習」を意図的に取り入れれば、脳を活性化させて記憶力の向上を狙うことが可能です。
「メタ認知」が育む
「想起学習」により「メタ認知」が育まれることが確認されています。
「メタ認知」というのは、簡潔にいうと「客観的に自分をみる能力」です。
「メタ認知」が育まれると、学習状況を客観的にみることができるようになります。
「どこがわからないのか」、「どうすればわかるようになるのか」と課題点や解決策が湧くようになり、学習効率が上がります。
メタ認知を高めることからも想起学習は、学習をアクティブ・ラーニング化するのに有効な方法だといわれているのです。
「想起学習」方法 オススメ3選
「テスト」方式
想起学習として最も効果が高いのは「テスト」です。
なぜなら「思い出す」作業が最も効率よく含まれている学習方法は「テスト」だからです。
とはいえ「テスト」は日常的に行われません。
問題集をテスト代わりに解くのもいいですが、都合よく学びたい部分が問題になっているとは限りません。
オススメのテスト方法として「自作テスト」があります。
自作テスト
- ノートを2分割するために中央に縦線を引く
- 中央線の左に「過程」、右に「結果」を記入する
- 結果or過程を隠し、隠れている部分を思い出しながら復習する
イメージでいうと「〇+△=☆」になります。
「〇+△」が過程で、「☆」が結果です。
「〇+△」でどんな結果になったか、「☆」はどんな過程で成り立ったかというのを思い出しながら取り組みます。
ノート左側(過程) | ノート右側(結果) |
---|---|
1853年、浦賀に黒船で来航 | ペリー |
1905年にポーツマス条約にて和解 | 日露戦争 |
上記は日本史ノートの具体例です。
「1853年+浦賀+黒船」=「ペリー」
「1905年+ポーツマス条約で和解」=「日露戦争」
どちらかを隠しながら実施することで効果的な学習が行えます。
またテストとなるノートを自作する明確なメリットが他にもあります。
思い出し答えるときに、ノート作成時の記憶も呼び出されることです。
「そういえばここは重要だと思っていたな」
「漢字が難しくて苦労したんだよな」
ノート作成時に感じていたことも、一緒に思い出されますので、より強固に記憶に結びつきます。
「テスト」方式は効果が高く短時間で行えるため、毎日やるのがオススメです。
「クイズ」方式
「クイズ」方式は複数人で想起を活用できる学習法です。
- 勉強する範囲を選定する
- 勉強する範囲をメンバーの数で割って、1人1つの担当エリアを選定する
- 勉強範囲を一通り勉強する
- 自分の担当エリアから重要だと思う箇所をクイズとして作成する。
- 後日、集まったときにメンバーに向けて自分の担当エリアのクイズを順番に出題する
クイズ作成時のポイントは、勝ちを意識してむずかしいクイズを作成せずに、どこが重要ポイントかを考えて作成することが大切です。
クイズ方式の特徴は解答時だけではなく、クイズ作成時にも想起が活用されているところです。
クイズを作成するときに学習内容を思い出す作業が必須だからです。
「クイズ」方式は無駄なく「想起」を取り入れ、ゲーム感覚で楽しくできるためオススメです。
チャンク化
チャンク化とは、バラバラな情報をチャンク(意味のあるかたまり)として覚えることです。
有名なチャンク化の手法として、長い数列を電話番号という意味のある「チャンク」に変化させて覚えるものがあります。
意味のない数列を「意味のあるかたまり」に変換することで数列が覚えやすくなっています。
最も手軽に行えるチャンク化の方法を紹介します。
- 覚えたい情報を全て書き出す
- 書き出した情報を「1~10の重要度」というチャンクに変換して振り分ける
こんな簡単でいいの?というくらい簡単ですよね。
ですが効果は大きいですので騙されたと思って試してみてください。
「重要度」というチャンクで囲んだことで、情報を思い出すキッカケが増えています。
単体の情報だけでは思い出せなかったことも、「チャンク」と関連付けることによって思い出せます。
「重要度」で区切ることにより、優先的に覚える情報が整理されるのもメリットです。
「あれは重要度5の○○だったな」と重要度とセットで思い出せるようになります。
「チャンク化」のポイントは、オリジナルのチャンクを作ることです。
本などに載っている「チャンク」よりも、自分で作った「チャンク」のほうが、記憶に残りやすいことが判明しています。
まとめ
- 「想起」とは「思いだすこと」
- 「想起学習」は脳を活性化させ記憶力・メタ認知を向上させる
- 「想起学習」はアウトプット学習
- 「想起学習」は学習の基本
- オススメの想起学習
- 「テスト」
- 「クイズ」
- 「チャンク化」
「想起学習」は記憶力を高める学習ですので、繰り返し行うことで効果を増幅させます。
記事で紹介したテクニック以外にも想起学習はまだまだあります。
自ら考えた学習を試してみるのもいいでしょう。
「想起学習」は学習をアクティブラーニング化する方法の1つであり、最も脳を活性化させる学習方法です。
積極的に取り入れて効果を実感してみてください。
アクティブ・ラーニングについてはコチラ⇩
-
スタディノオト~Study Note~ 結果が残せる!勉強方法
【完全版】脳を最大限に活かす勉強方法「アクティブ・ラーニング」を解説
2023/9/28
勉強効率を最大限にあげたい人にオススメの勉強方法があります。 それは「アクティブ・ラーニング」と呼ばれる勉強方法です。 アクティブ・ラーニングとは、総じていうと『すべての学習の基礎となる最も効果の高い ...